旅ナンパ九州編9日目終盤<福岡県3>

※この記事には序盤(リンク:旅ナンパ九州編9日目序盤<福岡県3>)と、中盤(リンク:旅ナンパ九州編9日目中盤<福岡県3>)があります。

 中盤のハイライト
 21時。ボッチ飯を終え、天神の街で「夜 スト 」を開始した錬は、人波の中を歩く1人の 案件 を発見する。 フロントアプローチ すると オープン し、そのまま 並行トーク へ。並行トーク中、居酒屋打診の言葉を並べ立てても通らなかったが、自然な会話を楽しみながらさりげなく飲み屋街の方向に先導すると、今度は何も言わずに私のあとをついてきた。

連れ出し確定。同棲中の彼氏の元へ帰る途中だったにも関わらず、 ストナン に応じる案件。その真意は定かではないが、 の目はありそうだった。

制限時間は終電までの2時間。その中で果たして錬は、即という未来を描くことができるのか。

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21時半。個室居酒屋の1つの部屋で、私と案件は隣同士に座っていた。

「お待たせいたしました。」

若い男性店員がそう言って、目の前のテーブルに面一ツライチがれたビールジョッキと梅サワーが入ったロンググラスを置くと、「ただ今大変混雑しておりまして、料理のご注文は少々お時間頂いております。」と1言残してドアを閉め、そそくさとお辞儀をして部屋を出ていった。

私はジョッキを手に取ると、案件に掲げて言った。

私「不思議な出会いに乾杯。」

すると案件もグラスを手に取り、私に向けてくれた。

カチン♪

2人のふちが触れ合うと、案件のグラスの氷が小さく踊った。そしてお互いの喉にアルコールがそそがれる。

出会ってから30分。即の展開としては極めて順調だ。しかし、2時間後には案件を帰していなければならない。そのことを考えると、呑気に構えてはいられなかった。

私は雑談を切り上げ、恋愛話へと踏み込んだ。こうなるともう雑談に後戻りはできない。H クロージング までひたすら 仕上げ ていくだけだ。

私は案件の全身を視界に捉え、どんな些細な反応でも見逃さぬよう意識を向けながら、口を開く。

私「彼とは何年付き合っているんだっけ?」

案「そろそろ3年ですかねー」

案件は手に持ったグラスに軽く口を付けたまま、抑揚のない声で答えた。

私「へー。結構長いね。今26歳だったらそろそろ結婚だよな?」

案「うーん。・・・どうかなぁ。」

この返答もイントネーションは尻すぼみ。とてもではないが、近い将来に彼氏との結婚が訪れる気配は感じられなかった。それどころか結婚願望があるのかすら怪しいニュアンスだった。

しかし、保育士という仕事柄、結婚願望がないというのは妙に違和感がある。なので、彼氏との・・・・結婚願望についてうかがってみる。

私「えっ、なんか彼との結婚に前向きな感じが伝わってこないんだけどw もしかして、浮気心が芽生えやすい”3年目のジンクス”ってやつ?」

ここで案件が、「そうなんです。」

とでも言えば、私がその心を満たす役になり一丁和了あがりだろう。
ロン和了シーン

しかし、そう上手くはいかずw

案「いえいえいえ笑。普通に良いですよ。」

私「そっか。普通に良いんだね。」

バックトラッキング で返すと、案件は言葉を続けた。

案「でも最近ずっと忙しくて。。そういえば私の結婚願望はどこに行っちゃったんだろうって、今思いました笑。

私「笑。すでに彼氏が旦那化して、園児たちが自分たちの子供化しちゃってるとか?」

案「いや、それはないです笑。」

私「結婚願望はいつから迷子なの?」

案「いつだろう?もう2年くらい経つのかなあ。」

私「なるほどねー。」

そう言って私はビールをすすると、ふと、”案件の結婚願望の在処ありか“を突き止めたくなった。それは単に私の嗜好から生まれた興味だったが、案件の潜在意識を一緒に掘り下げることで、何らかの”気づき”を与えることができれば、2人の出会いに付加価値を持たせることができるはずだ。

同時に、別の狙いもあった。

それは、案件の潜在意識を掘り下げる過程で即に繋がるヒントがあるかもしれないということだ。また、ヒントが見つからなくても、掘り下げる行為そのものが2人の心の距離を縮め、結果的に即に結びつくかもしれない。

実際、過去にそういう経験はあった。

 

―――しかし。

今回、その展開で即を狙うのには不安があった。案件が結婚願望の在処に興味がなければ、おせっかいな無駄話に終わるだけだ。案件のそぶりを見ている限りでは、何かに思い悩み、救いを求めているようには思えなかった。また、仮に興味があったとしても、話が長引いてしまえば制限時間内に仕上げられなくなるだろう。

この展開を選べば、きっと 健全解散 の道をたどる―――。過去の苦い記憶が私にそう告げていた。

私にとって、「健全解散=負け」だ。いくら相手に気づきを与え、それで私の自尊心が満たされようとも、体が満たされなければやがて不完全燃焼の記憶となって脳内を揺蕩たゆたい続ける。まるで、飾るにも捨てるにも忍びないありきたりなお土産のように。それが、苦い。

逆に、泥臭くても何とか仕上げ、 ピロートーク でお互いに心までさらけ出していたほうが、よっぽど心も体も満たされていた。何より、その記憶はいつでも私の中で燦然と輝き続けるのだった。

だから私は、積極的に即を獲りにいく展開ルートを選ぶ。たとえそれが、相手に何の気づきも与えられない”仮初めのアドバイス”になろうとも―――。

コトッ。

私はジョッキを静かにテーブルに置き、上半身を完全に案件に向けた。私の左膝頭が案件の右太ももに軽く触れる。

眼前には結婚願望を見失った”迷える羊ストレイシープ“。私はこの羊を、”これがあなたの正しい道だ”と説きながら、寄り道させなければならない。

そしてその手法は、反論がなければ自動的に即に結びつく” 決めつけトーク “が効果的だろう。

とはいえ、寄り道はケモノ道。必ず即までたどりつける保証はない。せいぜい数分先の未来をぼんやりと照らすだけだ。道中、小さな油断から足を滑らせれば、ゲームオーバーにだってなりうる(ナンパの仕様ですw)
FCスペランカーのゲーム画面

だから、いつも仕掛ける時は緊張する。それでも、ナンパ師を名乗るからには最後まで潔く演じきるだけだ。
泥んこクイズ

私は案件の目を見つめ、ついに仕上げの口火を切った。

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あなたの"ひとおし"が錬のモチベを"ひとおし"しています。錬にエールを!

2 件のコメント

  • エルヴィン(*´▽`*)
    いつもコメントありがとう~↑↑いつの間にか自分でも知らないうちに文章に凝っちゃってたwww
    立たせてしまったからには、早く続きを書かなくてはなるまいな!(∩´∀`)∩☆☆☆

  • 何じゃこのプロ小説家みたいな文章はぁぁぁぁ(読んでてめっちゃ励起)!!!

    続きめっちゃ気になります(;ω;)はよ