この記事は、
の続きです。
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12月9日(金)15時。坂の上の雲ミュージアムに入館した私と 案件 の2人。
ここは司馬遼太郎の小説「坂の上の雲」に因む展示が揃う博物館で、同小説内に正岡子規(俳人・歌人)が登場することもあり、全体的に文字が多め。
なので、最初は一字一句見逃さず読み進んでいた2人も「これでは中々先に進まない!w」ということで、途中から建物の構造や外に映る景色を楽しむ。
(↑安藤忠雄氏が手掛けるこのコンクリート構造は「西田幾多郎記念哲学館」を思い出させました。)
この建物は4階まであるにも関わらず、大人1人400円とリーズナブルでした。
17時。ミュージアムを出ると陽が沈み始めていた。
案件はこれから「道後ぎやまんガラス美術館」に行くとのこと。
歩いて行くには遠かったので「近くに車があるから送るよ。」と伝えると、OK。一緒に車で向かう。
15分後、美術館に到着するとちょうどライトアップが始まり、煌めきが2人を迎えてくれた。
館内には江戸時代にまで遡るガラス作品が飾られており、2人で1つずつ覗き込みながら鑑賞していく。
この時にはもうお互い顔を寄せあうことに抵抗はなく、傍から見ればデートに見えていただろう。
そして私は、「この雰囲気を生かして口説ければ元同僚との約束を反故にできるのでは?」と思い始めた。
しかし、その思いはすぐに掻き消された。
元同僚から連絡が来たのだ。
スマホを片付けた案件が無言でこちらを見つめる。
「彼?」
「うん。」
「じゃあ、待ち合わせ場所付近まで送るよ。」
「いいの?ありがとう。ごめんね、全部見れなくて。」
本当は「行くな。今日は私と一緒に過ごそう。」と言いたかった。けれどもつい”イイヒト”を装ってしまう。また、心のどこかで”麓の時のような逆打診”を期待していた。
詰めが甘い自分に嫌悪する。
「でも先にホテルにチェックインしなくちゃ。近くなんだけど寄ってもらっていい?」
「もちろん。」
「ホテルって言ってもドミトリーなんだけどねw」
「ふーん。ドミトリーね。」
そう答えておきながらドミトリーが何かを知らない私w
(↑デミトリー)
そして5分後、ドミトリーに到着。
案件がチェックインを終えるまでの間、運転席でドミトリーの意味を調べる。
すると、「宿泊者らが2段ベッドなどを使用し相部屋で滞在する施設。通常、男女の部屋は別々でトイレやシャワーなどは共同。」とある。
なるほど。・・・ってことは「ここより寛げる場所(= LH )に行こう。」って 打診 すれば通るんじゃね?と思い付く。
すると、タイミング良く案件が「お待たせしました。」と助手席に乗り込んできた。
打診するなら今だ。相手に体を向ける。
「さすがに歩き疲れたでしょ。」
「うん。でも楽しかった。」
「私も。だから・・・。」
「?」
「ここよりもっと2人きりで寛げる場所で過ごそう。今日を丸ごと一生の思い出にしたいんだ。」
この言葉の意味を察したのか、返答に窮する案件。
「でも今お金払ってきちゃったし・・・。」
「その分は払う。もちろん一緒に過ごすホテル代も。」
「ダメ!」
強い口調で否定され思わず顔が強張る私。それとは対照的に案件は顔を綻ばせてこう続けた。
「それならここで一緒に泊まろう?」
「へ?」
「今日私たち以外誰もいないんだって!」
「マジか・・・!」
僥倖っ…!
ドミトリーで ゲット できるかどうかは分からないが、今晩一緒に過ごせるのは確かだ。
「おう、そうするわ!」
「終わったら連絡するね!」
こうして案件を元同僚との待ち合わせ場所付近まで送り届け、私もドミトリーに宿を取る。
連絡が来るのは22時。およそ2時間半後だ。
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待っている間は「道後商店街(ハイカラ通り)」を散策。じゃこ天や一六タルトなど愛媛名物を食べて小腹を満たす。
途中、道後温泉を見つけるも今はお預け。明日案件と一緒に来られるのだろうか。
そんな空想を描きながらドミトリーでの決戦用にお酒やおつまみを買い、その時を待つ。
22時。連絡は来ず。
22時半になっても、23時になっても来なかった。
あれ?
そっか。
そうだよな。
気が変わることだってあるよな。嗚呼、私が 凄腕 だったら元同僚に会わせなかったのだろうか。
天を仰いで溜め息をつくと、道後の澄んだ星空にうっすらと雲を懸けた。
その時だった。
ピロン♪
1通の通知。
「終わったけど、来れそう?」
「すぐ行く!」
非モテもビックリの即レスをし、車で大街道へ迎えに行く。待ち合わせ場所に到着すると大勢の若者達で賑わっている。
(何だよ、こんなに人いるじゃねえか。昨日の松山駅は何だったんだw)と、自分の無知さを呪うw(リンク:旅ナンパ中国四国編1~3日目<鳥取県~岡山県~愛媛県>))
無事に案件をピックアップし、ドミトリーへ。
私の他に飛び込み客はおらず、2人の間に邪魔は入らなそうだ。
お互いシャワーを浴びたあと、共用スペースでローテーブルを挟んで座り、みかんを食べながら恋愛トーク。
案件は2年間彼氏がおらず最後のHも1年半前で、 クラナン で粘りに粘られ根負けした時以来無縁とのこと(粘り倒したの誰だよw)。
生活パターンに男っ気がなくなり、最近悩んでいるらしい。
「簡単な話だよ。男とまた触れ合えば良いだけさ。意識し出すようになれば行動も変わるものだよ。」
「そのリハビリに体をほぐしてあげるから、こっちおいで。たくさん歩いて疲れてるでしょ。」
案件はそろそろと私の前にやってきて、背中を向けて体育座りした。
私はそれを包むように座り、案件の背中から、肩、うなじ、頭皮の順にほぐしていった。
「こういうの、久しぶり?」
「うん。」
「本当に?」
「本当。」
私の両手は頭頂に達したところで、今度は髪を横に分けるようにしながら、そっと耳の上まで撫でる。
耳まで撫でたら、また頭頂から横に分けるように撫でる。
これを繰り返した後、両耳に直接触れる。
まず、耳輪を優しくつまみ、ゆっくり耳垂まで下ろす。
これを繰り返した後、耳垂をしばらく弄る。そして、耳珠に指を這わせる。
次は、耳珠を親指の腹でそっと下から押し上げたり、つまんだり、転がしたり。
そこから人差し指の先を珠間切痕にゆっくり出し入れすると、案件は頭を私の肩に預けてきた。
案件の背中を抱きしめると、アナログ時計の秒針音だけだった空間に、乱れた吐息と心拍音が加わる。
そのまま横から顔を近づけると瞼を閉じたので、キス。
その瞬間、私の身体は案件の体温に包まれた気がした。それはじっとりと熱く、動物の本能を感じさせた。
2人は段々とヒートアップし、しばらくの DK 後、
「今夜は私の部屋で過ごそう。」
と言うと、案件は「うん」と頷いた。
案件の手を引いて2段ベッドの下側へ。
中学生の時以来の2段ベッド。柵を跨ぐときに懐かしさを覚える。
柵と天井の間を狭く感じるのは、私が大人になったからだろう。
私がベッドの隅に寄り、掛け布団をめくったところに案件が入ってくる。
そして私は案件を隠すと、2人は初めての道後で一夜を明かした。
RESULT
松山市:昼スト 1 声かけ 1 連れ出し 1 即 (愛知県民)
出費計:10785円
内訳
駐車場代 500円
朝食代 658円
飲料代 150円
ビール6缶パック 1320円
ラーメン豚太郎 600円
松山城天守観覧券 510円
ロープウェイ片道 270円
坂の上の雲ミュージアム 800円(400×2)
道後ぎやまんガラス美術館 600円
ドミトリーホテル代 3300円(2800+駐車場代500)
夜食+酒おつまみ代 2051円
歩数 17260歩
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おまけ。
記事作成にあたりこのドミトリーを調べたのですが、閉館したようです。
居心地が良い所だったのですが何か問題でもあったのでしょうか・・・。
ん?
あっ!
こっ、このロゴマークはっ!(;゚Д゚)
まさか、彼の者の手により抹消されt・・・おや?誰か来たようだ。