この記事は、
の続きです。
11月8日(金)。仙台市。
10時。福島県へ。地元クラスタ曰く「福島県で スト るなら郡山市」とのことで、郡山市まで向かう。
ただ、最短ルートだとかなり早く着いてしまうので敢えて遠回りの海沿いを選択。
初の福島県に入り、南相馬市を越え双葉郡へ。すると道路案内標識に「浪江町」の文字が見えた。
浪江町―――。
ここは東日本大震災で震度6強の揺れと15m超の津波、更には福島第一原発事故の放射能漏れに遭い2万人以上の町民が避難を余儀なくされた町だ。
そして8年が経った現在でも町の大半が帰宅困難区域で、Wikipediaによると人口は0(6月1日時点)となっている。
実際、町を通ると人間どころか生き物の気配すらしなかった。どこまでも無音で、自分だけに時が流れているような気がした。
路上の自販機を見るとラインナップは古く、1本120円であることからもこれは当時稼働していたものだと思われる。
町の中心部へ。浪江駅前まで来ると営業中のカフェを見つけたので入店。
すると、作業服姿の人たちが来店。慣れた様子で席に着き店員と談笑し出す。
店内に広がる人間の温もり。この町も少しずつ前に進み始めている。
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15時。郡山市まで行く途中に「あぶくま洞」なる鍾乳洞があるらしく、寄り道することに。
そこは標高600m以上のところにあり、到着時は紅葉が夕陽に映える見事な景色だった。
入洞。ここは約8千万年という歳月をかけて創られ、全長約600mの洞内は鍾乳石や石筍(タケノコ状の洞窟生成物)が続いている。
↑悠久の時を経て象られた「クリスマスツリー」。途轍もない形に思わず「お、おう・・・。」となるw
約30mの高さを誇る「滝根御殿」は洞内最大の洞穴で、冬季はコンサートも催されているらしい。
夜ストの時間が迫っていたので観賞を途中で切り上げ、郡山市へ。
人間の興味は動物、植物、鉱物の順に移り変わるそうだが、私の興味はまだ「動物」だ。
18時。郡山駅付近に到着し、まずは駐車場探し。
すると、駅まで徒歩10分圏内で百貨店とコンビニが近い場所を発見。
↑しかも駐車後24時間まで定額と車中泊者にはありがたい仕様。
車を置き、百貨店の女性用フロアの男性トイレ(出入りが少ないので邪魔にならない)でスト用の身支度を済ませ、19時から郡山駅でスト開始。
駅前はたまに客引き禁止のアナウンスや自動車の爆音がノイズに感じる時もあるが、基本的には穏やかで程良い人通りの中にソロ 案件 の姿も見られる。
だが、油断は禁物。このような中核都市では金晩でも20時以降パッタリと人がいなくなることもある。
なので早速目の前にいた案件から声をかける。
「こんにちは~!」
威勢良く行くために相手の足元をカーリングのようにブラッシングしながら並行。
「!?」
「ちょっとお聞きしたいんですけど・・・。」シャカシャカシャカ…
「な、何ですか?w」
「今ここに到着したとこなんですけど、この辺で美味しい居酒屋知りませんか?」シャカッ!
この「居酒屋訊き」は、
- 肩慣らしになる
- 地元の美味しい居酒屋が聞ける
- 自分が旅行中の身であると 自己開示 しやすい
- 会話の流れで連れ出し 打診 しやすい
ので便利だ。
これで何人かと話してみたが皆親身に接してくれた。と同時にどことなく 食いつき を感じた。私の見た目が 刺さる 街なのかもしれない。
だが、予定 グダ ばかりで打診は通らず20時を回る。
やはり人は減り始め 地蔵 気味に。また、気温も1桁と冷え込んできたので構内へと移動。
すると、改札口の向かい側で立つソロ案件を発見。スッと横に並んで顔を見ると佐々木希似の スト高 だった。
「電車待ち?」と訊くと「彼氏待ち」らしく、もう到着するとのことで マッチングアモッグ を諦め素直に案件の容姿を褒め彼氏を羨む。
放流 際に「(佐々木希に似てるから)もしかして秋田県出身?」と訊くと、「そうです」とのことで、秋田県の スト値 どんだけ高いんだよwと内心感嘆したw
これで南東北にいながら東北全県の案件と話すことができたが、東北間ならどの県にいても東北民と出会えるような気がした。
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その後、しばらく サージング しているとまたも改札口の向かい側で立っているソロ案件を発見。スッと隣に並ぶ。
横から見るとスト値は4。スト6に手が届く今となってはスルーしている案件だ。
なのでここもスルー・・・という訳にはいかない。「 即 」が欲しいので声をかけねば。
だが、ようやく 質追い ができるようになってきたのにまた スト低 を狙うのは退行しているようでかなり抵抗があった。
(駆け出しの頃は相手のスト値なんて気にせず、出会ったその日に体の関係になれるだけで満足だったじゃないか!初心に立ち返れ!)
そう自分に言い聞かせ、 声かけ 。
案件は郡山出身の新社会人だったが、まだこの辺の居酒屋には詳しくなさそうだった。
私は「居酒屋訊き」で仕入れた情報を基に「一緒に1軒開拓して帰ろう!」と打診すると通った。
案件は食に好き嫌いがあったので、食べられるものを注文してもらい私が残りを食べた。
こうすると会計時にお金を徴収しやすくなるし食べ過ぎることもない。実際アルコールを含めても2千円台で済み、千円出してもらえた。
お店には90分ほど滞在し ラポール を築けたものの、恋話は引き出せなかった。多分まだ語れるほどのエピソードを持っていないのだろう。
「これから自然に増えていくよ。今日みたいにね。」
と、この後の展開を意識させる言い方をして「場所を変えてもう少しだけ飲もう。」と打診すると「うん。」の返事。
退店後、「2軒目は全く知らないんだよね。だから君の家にしよう。」と言うと案件は無言で頷いた。
タクシーを拾い案件が住むアパート近くのコンビニへ。案件は車内では緊張で俯いていたが、買い物を終える頃には吹っ切れているようだった。
山形とも宮城とも言えぬ東北弁を聞きながら寝静まった住宅街を手をつないで歩く。
そうそう。これがしたかったんだよ。2人だけの思い出作り。
と同時に連敗脱出の安堵感が押し寄せる。
屋内は片付き、掃除も行き届いているなというのが第一印象。
リビングのテーブルに促されると案件はマグカップにホットココアを入れて持ってきてくれた。
2人でしばらくそれを飲んでいると、案件はやおら撮り溜めていたテレビアニメを観だした。
何だ?このタイミングで。よっぽど観たかったのだろうか。まぁ30分番組だし雑誌でも読んで待つとするか。
そして放送終了。さあ、テレビを消せ。それが ギラ つき開始の合図だ。
しかし案件は早送りボタンを押して次の回を観だした。
!?・・・まあいい。これが終わったらだ。引き続き待つ。放送終了。
すると今度は衣類を持ってバスルームに消えた。
長いシャワーに念入りなドライヤーと歯磨きを終え、寝巻姿で私のもとへ。
―――準備は万端ということか。
しかし、案件の口からは予想外の言葉が飛び出した。
「やっぱり帰って^^私明日早いから。」
「へ?」
形式グダ か?当然私は、
「いやいや。ここまできてそれは・・・」
と崩しにかかるが、
「別にやるなんて言ってないよ。それに私そういうのに困ってないし。」
などと冷ややかな態度であしらわれた。
ナンパは1度こうなるともう挽回できない。
いや、厳密には根負けさせるほど粘るか パワーギラ などで打開できるのだが、好意を感じないHはしたくない。だからもう抵抗はしなかった。
「ありがとね。」
「うん。」
短い別れを済まし、玄関のドアが閉まる音を背中で聞く。そして、その場から1歩ずつ離れる。
深夜の寒空の下、私の足音だけがやけに響く。
・・・。
・・・・・。
・・・・・・・。
クソッ!油断した!ノー グダ ヨネスケ は「勝ち確」だと思っていた!
どこだ?どこで間違った?てか、あのアニメタイムは何だった?あそこでギラつかれるかどうかで私の本気度を試そうとしていたのか?
・・・ん?待てよ?そういえばリビングは整頓・清掃されていた。案件もやたらシャワーと就寝準備に時間をかけていた。
その清潔な案件に対し私はシャワーを浴びず歯も磨いていなかった。不潔だと思われたのかもしれない。
とにかく、アニメ中にギラつくかシャワーに入るかのアクションを起こすべきだった。
それなのに流れに身を任せた―――つまり主導権を相手に委ねてしまったのだ。
(合体する瞬間まで気を抜けないのがナンパ・・・。)
そしてこの結果。
「てっきり今夜を共に過ごして明日バス停か駅まで見送ってもらえるものだと思っていた・・・。」
自分の甘さに嫌気が差す。
ここどこ?(´;ω;`)
RESULT
郡山市 18声かけ 1連れ出し 坊主
出費:
駐車場代 900円
朝食 283円
カフェ 800円
あぶくま洞 1200円
夜飯代 2725円
タクシー代(割り勘) 600円
コンビニ代 400円(奢り)
飲料間食代 510円
出費計 7418円
歩数:15343歩
旅ナンパ東北(南)編「8日目」郡山市2へ続く。
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下記のあなたのご支援が私の活動を支えています。これからも風来のナンパ師「錬」を宜しくお願いします!
ストナンの日にちから、もうそろそろ一年が経とうとしています。早期完結を強く望みます。